プロット『敬語で旅する四人の男』 麻宮ゆり子
★プロット
坊っちゃん文学賞受賞
(なぜこの賞の作品化というと、原稿用紙90枚~100枚くらいの作品だから)
★登場人物
・僕。29歳。11年ぶりの母親に会いに来た。両親は離婚。元美術部。美大卒。
・斉木先輩 病気。僕の学生時代の先輩であり、今の会社の同僚。
・繁田さん。斉木先輩の元同僚? まじめだけど偏屈。子どもはいるけど離婚しているらしい。スクール水着が好きらしい。
・仲杉くん。繁田さんの友人。明るい。付き合って半年になる彼女がいる。彼女が心配性
・
1.4人の男が佐渡島を旅する。フェリーの上→ランチをとってレンタカーへ。
・そもそもの旅行に来たはじまり。僕と先輩と繁田さんの話。
・僕がなぜ斉木先輩に興味を持ったのか。美術の何かに似ていた。
・繁田さんと中杉くんのこと。砂金採りの体験コーナーへ。繁田さんはあまり取れなかった。4人で宿泊地へ。斉木先輩以外はそのままお風呂に
(ここで章転換!)
2.ばんごはん。斉木先輩は10時きっかりにお風呂に入り、ベッドでないと眠れないらしい。
・旅館の部屋で。僕は先輩をスケッチする。
3.朝。朝ご飯。斉木先輩は朝食がパンでないと困ると連絡していたが、旅館の朝食は和食。斉木が旅館の人に詰め寄る。僕がコンビニに行ってパンを買い、なんとかその場を収める。
・午前は佐渡金山へいく。無宿人の話。昼食のあと、僕は母親のもとへ。
4.母親の家。母親は坊主になっていた。父親は昔、別の女性と結婚して離婚した。母親はそのころから「女の人に酒を出す店で働いていた」らしい。僕は母親への怒りや恨みがこみ上げてくるが、母親の言葉を聞いて毒気を抜かれる。母親と話をし、アトリエに連れて行ってもらう。母親は彫刻をやっているらしい。
僕は夕食を食べるかどうか迷ったが、母親の友人の女性と会ったとたん、帰るように思う。僕は野菜も断るが、ピクルスだけもらっていく。三人の車に拾われて、僕は逃げるように帰る。
5.次の日の朝食。四人で旅館を出る。いろいろ話をしながら、フェリー付き場へ。フェリーに乗ったとき、港で僕の母さんと女性が来る。斉木先輩は「お母さんに会いに来たんじゃなくて、お父さんに会いに来たんでしょう」と言う。
先輩が昼食を買っていたらしい。それをみんなにわたす。四人はデッキで昼食をとる。
★まとめ
「僕」の母親への思い、先輩への思いがこまかい。四人それぞれキャラも立っている。先輩の生きにくさ。旅行のさわやかさ。「僕」がひとつ何かを乗り越えた感じがしないでもない。そんな話。佐渡島の描写、金山の描写が話を色付けしている。旅行に行った爽やかさがある。