まほうのことば

小説の新人賞などに応募しています。本の話や創作の反省。黒田なぎさ

はふっ、うふん

 ・ヨンダー

 ・同じ本とは思えないが、同じ本。読んだのは一番上の新装版。初版は1981年。新装版は2016年。(カセットテープやビデオテープ、時代にあわない場所は修正されたらしい)

・35年も前の小説が復刊されるとは。この出版社の出版芸術社というの、新しいところなんだろうか。新井素子せんせいは天才型っぽいらしい。(17歳でデビュー)。

・シリーズ5巻のうちの1巻。表紙かわええ。惑星間旅行があたりまえの時代、19歳の主人公あゆみが地球から家出をし、宇宙船内でトラブルに巻き込まれるというストーリー。2巻以降は探偵事務所のようなところに就職し、事件を解決?する……のだと思う。

叙述トリック的にこれはアリなんだろうか。ちょっと伏線が足らないような気もする。

・1巻の中で1回、2回、3回とひっくり返しがある。このあたりはさすが。

・たまたまシリーズが図書館にあったので読むぞ

つかれた

 ・故あって色々な本を読む。

 ・ICT(情報通信技術)の話。著者はヒューマンインターフェースの分野で有名な方らしい。いいなあ。私もHIが好きでゾクゾクする。

・自動運転の話。自動運転には4段階のフェーズがある。ドライバーが完全操作するものから、システムが運転を補助するもの、完全にシステムが動かすもの。フェーズによって、事故したときに誰が責任をとるのかが変わる。

・コミュニケロボットの話。石黒先生の写真があるー。かっこええ。ぐはははは。

 

一冊でわかる!本田宗一郎 (PHPビジネス新書)

一冊でわかる!本田宗一郎 (PHPビジネス新書)

 

 ・ホンダの創業者の話。
 本田宗一郎は1906年に町工場の生まれで、14歳で弟子入り、20歳でエンジニアになって独立する。ホンダが2輪車から始まったのを知らなかった……。スーパーカブがとてもかわいい。かわええ。読まなくてもいいかと思ったけど読んでよかった。

本田技術研究所は宗一郎の3つ目の会社で、のちに本田技研工業ができて、そのあと技術研究所が独立した。あれ?先に研究所ができたの? (はじめは浜松にあった)
・F1やいろいろなことに挑戦し、自社でつくることにこだわっていた。


1954年、マン島TTレースに出場宣言
1958年、スーパーカブ
1962年、初の4輪車S360
1972年、低公害エンジンCVCC
1991年、85歳で逝去

・宗一郎が根っからの技術者で、自分でなんでも作っていた。財務、営業を担当する協力な相棒、藤澤武夫(1910年生まれ)がいたから好き勝手できたという。

・石橋は叩いて渡りたくない
・技術を他社から買ってやるということが賢い選択である。早いし安いし確実だから。だが、どうしても自社でやることが大切。その試行錯誤は社員を成長させる。ラクしてやると後で大変だから、先に大変なことをやっておく。

 

ホンダ イノベーションの神髄

ホンダ イノベーションの神髄

 

 ★おじさんの話。ふたたび。
 前の本とほぼ似た内容だが、もっと詳しい。じつは1冊の本からたくさん吸収するより、似たような本をたくさん読む方が定着が良いのかもしれない。それは時間はかかるし、似たような本が複数みつからなかったら困るけど。読んでよかった。とにかく今あまりお金を使いたくない……。

★「良いコンセプトができると、良い商品ができる」
 →コンセプトとは、「お客様の価値観に基づき、ユニークな視点でとらえた物事の本質」
A00「とても静かでスムーズで、シフトチェンジのショックが全く感じられないようなエンジン」
・一般論ではない、手段ではない、絶対価値を実現できるか、一言で説明、自分らしさと自社ならでは

・愛車と愛機について

★コンセプト 本質的……視点が変わる、ユニーク……好奇心、ワクワク……面白いかどうか

・当たり前のことを徹底してやる

大和言葉は言い換えができず、ユニークで深い。潔い、つつましやか、慈しみ、触れ合い、粋、さすが、めりはり、絆、もてなし、わびさび

・さまざまな困難に耐えた話。エアバックは安全性だから、500万人を救う、と言えば自信につながる。それには圧倒的な自信、100万分の1しか事故は起こらないという自信が必要。それにはおそろしく時間がかかる。熟慮にも実験にも事前調査にも時間がかかる。言われたときにパッと問題の本質がわかるかどうか。

★ 他社のまねはするな、という。開発には他社との比較が不可欠で、似たようなものをつくってもしょうがないからである。しかしここではそれにとどまらず、本質は何か、たとえばその開発の絶対的な価値はなにか?が必要になる。(ぶっちゃけると、結局のところこれを探るには他社の情報が必要であり、よけいに時間がかかる)。つまり他社比較はまだ始まりだということ。

・技術の故障なら技術で解決できる
・その仕事に必要な能力を40パーセント持っていれば任せる。100になるまで待っていては遅い。残りの60はがんばってなんとかする。

メキメキ

 

ホンダ イノベーション魂! (日経ものづくりDVD BOOK)

ホンダ イノベーション魂! (日経ものづくりDVD BOOK)

 

 ・すごいおじさんの顔。

元ホンダ技術研究所のえらい人の講演録。

イノベーションの条件。カリスマのリーダー。学校の成績が悪い部下、若い人たち

イノベーション成功確率1割、仕事の比率としては5%、だが命。イノベーションがない国と会社にミライはない。

・2050年に日本のGDPは第8位。

・あなたの人生の目的は何ですか

・差ではなくて「違い」を生め

・上のアホを変えるにはどうすればいいか、俺を呼んでください。バカヤローって言ってあげる。

・『志ある新年」

 

・Googl

 

 ・おもしろかった。けどなかなか振り返れない。

・イノベーションとは新旧を入れ替えるためのツールであり、多かれ少なかれ既存のシステムを潰しにかかる。イノベーションは常に残忍である。

 

やっちまった

・また締め切りに遅れてしまった……うーん情けない。

 1200字のプロット概要を送るのだが、できなかった。3週間ぐらい前から準備してたのだけど、なにがうまくいかなかったのやら。だんだん、「このくらいの時間で書けるのでは」というのがアテにならなくなってきていて、今回は〆切10分前になってようやく我に返ったというか。いや書こうとしていたのはずっとなのだけど、どうしても手が動かなかった……。この4日間はずっと机にいたのだけど

 ・7月1日(土):講義をすべて見る。その前に全プロットを見直す。ゲンロンSFを買う。SF受賞作を読む

 ・7月10日(月)、11日(火)ホテ、12日(水)唸っていた、13日(木)しめきり。

 ・それまでに出したアイデア→ 2つほど

 

 要因① プロットが頭の中でできてなかった。

 要因② 概要の書き方がそもももわかってなかった? 次からタスク化するのか。人物。設定1、設定2、設定3、展開1、展開2をそれぞれくっつけたやつでもいい。

 要因③とりあえず1回たたき台を作っておく、というやつ。

 

★「〆切前のブーストを待つ」というのはもう使えないっぽい。もうブーストが出ないのじゃ……前から「最終目標、最終ゴールが見えてないやつはまずい」とわかっていたけど、ではどーすれば良いかはよくわかってなかった。とりあえずタスク化? それか3日前とかに人に見てもらう。伴走者をつくる。つらいウッ。それかあきらめるとか……。いやどうだろうか。厳しい。

★ プロットは〆切と相性が良くない。特にラストシーンを考えるときは、焦ってばかりで全然考えられない。なるべくはやくしておくこと

★ 元々、こういう企画書っぽいのを書くのが本当に苦手だった。論文や報告書、商品の企画書はまだ書けて、理論詰めだし、既成商品と比較すればいいのでフォーマットがある。なんなら先輩や上司にあらかじめチェックしてもらってもいい。小説ではそれができない……のがとてもつらい。やはり伴走者がいる。今のうちに契約しておこうか

・たかだか1200字が書けなかった……情けないけど、やってしまったのは仕方ない。講義は来週。またつぎの課題が出たらすぐにできるだろうか。(゜-゜)ウーン 今回は他の人のプロットも読むこと、コメントすること。次は誰かに読んでもらうこと。1回はレベルアップすること。

ペンギン・ハイウェイ

・まだまだまだSF大賞

 

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

 

 ・2010年のSF大賞

・いつもの森見先生の文体ではない、らしい。他を読んだことがない。

・小学生の「ぼく」は大人びており、毎日いろんな研究や探検をしている。いつもノートにメモを書きまくっているが、少しぬけたところもある。ある日ぼくが住んでいる街に🐧の集団が現れた。どうやらそれは、ぼくがあこがれている近所のお姉さんが関係しているらしい。あるときお姉さんがコーラの缶を放り投げると、缶が突然ペンギンに変身した――。やがて街には謎の球体【海】と、ペンギンを食べる【ジャバウォック】が現れ、僕らの研究と探検が始まった。

 

・350ページあるが、実は200ページくらいまでは少し退屈で、300ページくらいまでは厳しかった感じがある。そこまでいかないとあまり謎に展開がない。【僕】の毎日の探検や思うことや日記、描写を好きにならないと厳しいかもしれない。読んだ後のすっきりした感じは良かった。(最初、1章くらいで🐧の謎は少しわかるのかと思ったが、最後までいかないとわからない)

・ノートを取りたくなる。ノートを買ってしまった。

・【僕】の街の探検などはよかった。昔そういうことは本当によくやったよねという。ここの川と道がここにつながってるんだ的な。地図とか作って。正直グーグルとかあると地図なんか作る必要がないのだけど、【自分たちだけの地図】をつくることに意味がある

・【海】はこちら側にあるのではなくて、向こう側にあるのでは? 海とは穴のことでは?という発想はおもしろい

・僕がここで交通事故に合うとする。僕が死んだ世界と死んでない世界に分かれるんじゃないかって。なぜそう思うかというと、このことを考える僕自身は、必ず生きているから。ぼくが内田君が死ぬのを見たとしても、それが本当にウチダ君本人にとって死ぬということなのか、ぼくにはそれを証明できない。

・アオヤマ君はおっぱいが好きだから、お姉さんのことが好きなんでしょ。でもお姉さんにはおっぱいが存在してる。おおいに存在してるね。

・片づけのコツ。よく使うものと、ときどき使うものを分けること。

・気になったことを、大きな紙に全部描いてごらん。そうしたら、なにとなにがつながっているか、よくわかるはずだ。必ず大きな一枚の紙に。

・アニメ映画化、2017年に実写映画化。

フォマルハウト

フォマルハウトの三つの燭台〈倭篇〉

フォマルハウトの三つの燭台〈倭篇〉

 

・著者は星雲賞、SF大賞を何度もとった神林長平氏。 

フォマルハウトの燭台に3つ火がともると、世界が終わるという。その燭台を手に入れた中年の男、林蔵がAIに関する事件に遭遇。燭台に火を灯すと不思議なことが起こり、事件は解決するが、やがて燭台に3つ目の火を灯して……。

 

★『1章:兎に角(うさぎにつの)』:林蔵の友人がもつ、AIつきのトースターが自殺した。林蔵が話を聞いていると、ツノを持った兎ジャカロップが燭台を持って現れる。林蔵が燭台に火を灯すと、トースター自殺の真実が明かされる。

 

★『2章:モデル♯9ケース』:林蔵の友人の獣医師が裁判員を務める事件。横領事件の犯人は『自分を殺した』と供述する。その被害者は林蔵の隣人だった。

★『3章:彼の燭台』:実家から山の寺へ追い出された林蔵。気がつくとヒューマノイドロボットが寺に住み着き、林蔵に給料を要求する。困った林蔵は、ついにフォマルハウトの燭台の3つ目に火を灯す。すると世界から夜はなくなり、時間がめちゃくちゃになって……林蔵は元凶を見つけるために乗り出す。

 

 

・おじさんがいっぱい出てくる、このおじさんが好きになれるかどうかで評価が変わる。林蔵おじさんはつるつる(?)の読書好きのおじさん。獣医師の伊能おじさんは超常現象はかなり苦手。

・最初は読むのがしんどくて、途中もダレてしまったが、最後のどとーの勢い。そしてきっと2回目読み始めると景色が変わる。(最初らへんの伏線が回収される)。今回のテーマが『意識』や『視点』で、視点がぽんぽこ変わっているからというのもある。

意識にわかるのは、自分は自分だ、ということだけだ。特定のだれなのか、というのはわからない。

 

 

 

ひゅーまに

 ・まだまだSF大賞祭り

My Humanity (ハヤカワ文庫JA)

My Humanity (ハヤカワ文庫JA)

 

 ・表紙はゆるいが、中はガチガチガチのSF。無骨さと汗臭さしか感じられない短編集。

 

★『地には豊穣』:人の経験や技術を、他の人にコピーすることができる技術「経験伝達」をめぐる事件。有能な人を大量生産することが可能。その技術は文化も破壊してしまうのか。

 

★『allo, toi, toi』:少女殺害事件を起こした囚人の話。自分の良心によって脳内にキャラクターを作る技術を埋め込まれる。ストレスや不安を察知して脳内で声をかけてくる少女 ”アニマ” 。「ケーキが甘いから好きなのか、好きだからケーキが甘いのか」。好きと動機、行動のちがい。

 

★ 『父たちの時間』:原子力発電所に利用されるナノマシン『クラウズ』が謎の大量増殖を始める。技術者と科学者たちの奮闘。硬くて後半は読めなかった……

 

★きになったところ

・脳内検索ができる。攻殻機動隊みたい。

・自分が考えたことを文字に出力できる技術。死ぬ間際の断末魔。うひゅう。

・アニマすごい。脳内でささやいてくるキャラクター。それはキャラじゃなくて、自分の脳が作り出した分身みたいなもの。2重人格とは少し違う。すげーけどこええ。

 

 

★ チグリスとユーフラテス。つづき

・SFはありえないような新しい世界を創造するのが目的なのかもしれない。だが人はそれを求めているのだろうか……もう現実の方が圧倒的にSFっぽいし謎だらけだし、わざわざ新しい世界を作る必要があまりないような気もする。オデッセイもそうだったが。これはファンタジーとかとはちょっと違うのだろうか。

 ・コールドスリープから目覚めた人たちによって語られるナインの歴史。Amazonのあらすじではこれを「惑星ナインの逆さ年代記」と読んでいる。独特で良い