まほうのことば

小説の新人賞などに応募しています。本の話や創作の反省。黒田なぎさ

 第4期感想交換会第4回

 第4期、感想交換会の第4回。

 

日時:10/14(月祝) 13:00 - 19:00
場所: 渋谷区 道玄坂、850円
参加表明:13名
参加者:10名、(OB1名)
対象作品:梗概8、実作3

 

 土曜に台風が来て、日曜は午後まで電車が不通というなかで、奇跡的に月曜開催。
 幹事は平日が残業まみれになり、合同誌の企画書もつくっていたが結構きつくなってきた。講座も折り返し地点でかなり疲労ぎみ。

・初めてツイキャスで生中継をした。ニコニコ生放送youtube liveなど、5種類くらいライブ配信ツールを試してみたが、① 長時間配信が可能、② 決められたメンバー内での限定配信が可能、③ スマホでの配信可 ④見るときにログインなどがいらない、という条件を付けると、結構厳しい。ニコニコはコミュニティがいるし、youtubeスマホだといろいろ制約がある(らしい。登録に24時間かかった)。結局ツイキャスで、ツイキャスは普通30分しか配信できないのだが、視聴者から無料コインをもらうかお金を払うと長時間できる。
 生中継して、いろいろ心配事もあったけど普通に撮れた。記録用にもできそう。(映像撮るのに必死で写真を撮るのを忘れた)。生放送のアーカイヴはslackで。

 

f:id:dianachrestomanci:20191015230334j:plain配信用クロミさま

 

★今日のお題。自分の独自設定の「ネーミング」はしっかりしよう。人の名前はまあ適当でいいとして、かっこいい名前はそれだけで加点ポイントである。名前を考えるのはさっぱりプロットも字数もかせげないが、大事なところ。

★ 実作がなかなか書き出せない病はどうすればいいか。正直、冒頭のシーンが思いつかなくて、筆が止まっているのはかなり危険。好きなシーンとかクライマックス、決まっているシーンからどんどん書いていったほうが良い。筆もノルとアイデアがわくかもしれない。

・飲み会では京フェスの話。参加した人はレポートを書くように。

 

 

・感想会で言えなかったこと

 

・べただけど最初に「21××年、人類は太陽系全体に居住権を広げており~」くらいあると親切かもしれない。そんな未来のなかの、青い地球に残されたさびれた漁村、というイメージもきれいになる。

・幼馴染3人と、世界?の命運。同時に収束させることが難しい。ラストは二者択一みたいになるとおもしろいかも。つまり一方を選んだら世界は救える(世界に危機を知らせることができる)が、幼馴染は死ぬ。一方を選んだら幼馴染は救えるが世界は救えない。(そういうのを要するに、セカイ系というわけだけど……セカイ系って言葉、好きじゃないんだ)。当然主人公は前者を選ぶわけだけど、友人は死んで、3人の仲はバラバラ、悲しくなるから生者同士も合わなくなる。世界は救ったけど友人はふたり失った。こうすると、一応世界の話も収束するし、3人の関係も(一定の)収束は得られる。 

 

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・起承転結に悩まれていたような気がしたので。かんたん?に梗概の起承転結をつくる方法は、接続詞を使うことかもしれない。「承」には「そして」とか「そんななか」とか「ある日」とか使うとそれっぽくなる。「転」には「しかし」「~しまう」など使うと良い。要するに、ネガティヴなことや、予想とは反することを書くと「転」っぽくなる。

自分の梗概の「転」は

しかし今回は展開を変えようとしても、こちらの行動は調整AIの力によって消され、他のキャラクターたちによって邪魔される。

しかし、そのおかげで彼の電脳に障害が残り、アレックスの人格だけ声が出なくなってしまう。』などあたり。

 

『結』を書くのは意外と難しい。結構な確率で人から「終わってない」と言われる。たとえば、自分でオリジナルの世界をひとつ作ったら、『なぜその世界ができたかが明らかになる』、『世界を壊す』、『世界から脱出する』、『世界が壊れそうになるけどそれを防ぐ』などをすると結っぽくなる。(大変だけれど)。

ほかは、主人公が不老不死なら死ぬか不老不死でなくなる、主人公が記憶喪失なら記憶を取り戻す、別世界に行ったら成長して帰ってくる、など。
 もし結の展開に、『別世界があることを知る』『別世界と接触する』『別世界に行きっぱなしになる』などしてしまうと、いわゆる「ここから話が始まるのでは……」になってしまう。お話の法則は脚本論などでググるとたくさん出てくる。

 

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・講義でも聞かれていたかもしれないが、梗概を読んで「最後、アイは死んでるの? 死んでないの?」という疑問は出てくる。これまでの梗概でもよくあったが、梗概を書く人にはオチをぼかすタイプとハッキリ書くタイプがあり、自分は後者のほうがいいと思っていて、たとえば、

『海中からアイの声が聞こえなくなっている。アイの生死はわからない。彼女の願いは叶ったのだろうか。ケーゴは複雑な気持ちで海面を眺めていた。』

 とか、ハッキリ書くタイプである。つまり「死んでるのか死んでないのかわからないのが正解です」と書いてあげると、読み手としては安心する。このあたりは好みの問題だが、企画書としてはやはりサラっと読んでわかりやすいほうが良い気がする。実作だとぼかした感じで良い。

 

・後から気づいたが、最後のシーンはケーゴ(あるいは別の少年)の視点になるのかしら。もしそうだとすると、かなりリスキーかもしれない。これはアイの物語だし、おそらくアイの一人称などで書いたほうが良い気がするので、(死ぬ痛みとか不死のつらさとか)、最後に視点が変わるのはかなり上級者向けという感じがする。(昔、自分で話の最後で視点を変えて、別の講評会でかなり不評だった)。視点を変えるのは正直そうとう難しい。
 ラストシーンは海中のアイの視点でもいいかもしれない。もしかしたら海辺(海岸?)でケーゴがまだ待ってるかも。待ってないかも。この声を出すのをやめたら、ケーゴはあきらめてくれるかもしれない。声を出すのをやめようか、のような。そんな感じでもせつない。

 ↓ 話に出していたマンガ。不老不死ものはラストが海になるのが多そうである。不老不死もの好きだなあ……。

 

兎が二匹 1 (BUNCH COMICS)

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