まほうのことば

小説の新人賞などに応募しています。本の話や創作の反省。黒田なぎさ

火の鳥

ネタバレ。 

火の鳥(1) (手塚治虫文庫全集)

火の鳥(1) (手塚治虫文庫全集)

 

 

・グズリによって生還するヒナク。ヒナクの村が襲われ、猿田彦に拾われる弟のナギ(イザナギ)。ヒミコは火の鳥を捕るため弓彦とともに山に登るが、火山が噴火する。

 ヒミコの邪馬台国が、高天原の一族(ニニギ)によって襲撃される。ヒミコの弟、スサノウは勘当。猿田彦の妻、ウズメは村を去る。火の鳥はナギに。
・グズリの息子、タケルが山から出発する。

天孫ニニギノミコト、怪人サルタヒコノミコト(天狗)

・ヤマト政府←高天原族。大陸の遊牧民

神武天皇は?

 

火の鳥(2) (手塚治虫文庫全集)

火の鳥(2) (手塚治虫文庫全集)

 

未来編 

・時代はめちゃくちゃとび、西暦3404年。地球の地上は散々にほろび、人間は世界に5箇所存在する地下のメガロポリスで暮らしていた。メガロポリス、ヤマトに住む二級宙士のマサトは、絶滅したといわれる種族のルーピー、タマミを匿って暮らしていた。ある日上官のロックにそのことがばれ、ヤマトから追われることに。
 マサトとタマミは地上の研究所、猿田博士の研究所に逃げ込む。博士は地球の生き物を蘇らせようと、さまざまな人工生物を製作していた。一方、メガロポリスを支配するAIハレルヤに指令により、ポリス間での戦争が始まり、5つのメガロポリスが水爆によって一瞬で壊滅する。マサトは火の鳥によって「人類復活」の名を受け、何十億年の月日を生きる。

 

ムーピー:50年前にシリウス十二番星から連れられてきた不定形生物。いろいろな形に変形できる。超音波により、人間に夢を見せることができる。(ムーピー・ゲーム)。ハレルヤの指令により絶命させられていた。

電子頭脳ハレルヤ:ポリスを支配する人工知能。二十五世紀頃、地球の文明がなぜか衰退の一途をたどりはじめ、昔の文化を懐かしむようになったため、政府がたよった人工知能。ハレルヤの司令は絶対であり、合理化が進んで無味乾燥な生活になっている。最終的に別のポリスの電子頭脳とケンカし、核戦争を起こして人類を滅亡させた。

宇宙生命:すべての星が生きているらしい。

 

ソドムとゴモラ

 

この火の鳥は各話が独立しているため、連載順にまとめられてないらしい。連載順は
黎明→エジプト→ギリシャローマ→未来→ヤマト→宇宙→鳳凰→復活→羽衣

火の鳥(3) (手塚治虫文庫全集)

火の鳥(3) (手塚治虫文庫全集)

 

ヤマト編

wikiから。 
4世紀頃の倭(日本)。古墳時代。主人公のヤマト国の王子ヤマトオグナは、父である大王からクマソ国の酋長川上タケルを殺すことを命じられる。その理由は川上タケルが真実を書いた歴史書を作ろうとしているからであった。大王は、自分たちは神の末裔であるとする嘘の歴史書を作ろうとしていたため、川上タケルがやろうとしていたことは不都合であった。オグナは川上タケルの妹であるカジカと出会い恋に落ちるが、迷いながらも父の言いつけ通りに川上タケルを殺す。タケルは死に際に「わしの名前をやろう。これからはヤマトタケルと名乗るがいい」と名前を譲る。愛したカジカに、仇として命を狙われる事となったタケル。二人の愛はやがて悲劇へと向かって行く。

★宇宙編

西暦2577年。主人公達5人は、ベテルギウス第3惑星から地球へ向かうために宇宙船で人工冬眠を行いながら宇宙を航海していた。しかし宇宙船は操縦者である牧村五郎の自殺によって事故に遭う。その事故により船は大破、乗員はすぐに宇宙船から離れないと危険な状態であった。乗員は人工冬眠から目覚め宇宙救命艇で脱出する。救命艇は一人乗りの小さな緊急用の物で、4人はバラバラに宇宙に投げ出されるような形になった。救命艇にはそれぞれ無線通信機が付いており、彼らは宇宙に漂いながら会話を始める。その内容は過去に起きた牧村五郎に関するものであった。やがて彼らの乗る4つの救命艇に謎の救命艇が近づいていく。果たしてその救命艇には誰が乗っているのか。
本作では、どうして猿田が過去から未来へと延々と苦しみ続けているのか、その理由が語られる。

マキムラは火の鳥の血を飲み、不老不死に。若返ったり年老いたりする。
火の鳥とは超生命体であり、エネルギー体。エネルギー波を作用させてどんな姿にも見せる。 
流刑星。様々な天変地異が起こるが、静まった後はもとの自然に戻ってしまう。多くの囚人は植物に変態してしまう。

 

火の鳥(4) (手塚治虫文庫全集)

火の鳥(4) (手塚治虫文庫全集)

 

 鳳凰

奈良時代。主人公の一人、我王は誕生直後に片目と片腕を失っており、心に影を持ちながら殺戮と強奪を繰り返しながら生活していた。もう一人の主人公である仏師の茜丸は、旅先で我王に利き腕を傷つけられ仏師としての生命の危機に追い込まれる。その後、我王は速魚という女性と出会って愛を知るが、彼女を信じ切れず些細な誤解から殺してしまう。しかし彼女の正体を知った時、激しい後悔に襲われることとなる。後悔の中、彷徨い続ける我王は良弁僧正と出会い、怒りを糧としながら仏師としての才能を開花させる。
一方、茜丸もまた負傷して以来、彼を慕う少女ブチとの出会い、仏師としての栄達などを経て少しずつその心と運命が変化していく。そして、それぞれに変わった二人は、国を挙げて建立されていた東大寺の鬼瓦製作という大勝負の場で再会する。

 

 

火の鳥(5) (手塚治虫文庫全集)

火の鳥(5) (手塚治虫文庫全集)

 

 復活編

西暦2482年。主人公の少年レオナはエアカーから墜落した。レオナは最新科学の治療で生き返るが、人工細胞で脳を補うという方法だったため認識障害を起こす。具体的には、有機物(生命体)が無機物(人工物)に見え、無機物(人工物)が有機物(生命体)に見えるようになるというもので、レオナには人間が奇妙な無機物の塊にしか見えなくなってしまった。そんなある日、レオナは街で美しい少女を見かける。彼にとって唯一普通の人間に見えるその少女に心ひかれ追いかけるが、彼女の正体は人間とは似ても似つかぬ旧式ロボットであった。やがて過去の記憶を辿る内に、墜落死の原因がかつてアメリカにおいてレオナがフェニックス(火の鳥)の血を入手したという過去がからんでいる事も判明した。だが、認識障害が改善されても、ロボットのチヒロを人間の女性と認識し愛する事に変わりは無く、ついにレオナはチヒロと駆け落ちしてしまう。そして再び瀕死の重傷を負ったレオナは、ある決断をする。
一方西暦3030年、旧式ながら通常のロボットとは異なる奇妙な人間味を持つロボット・ロビタが、溶鉱炉へ飛び込んで「集団自殺」するという異常事態が発生した。それはなぜなのか、そして月面の貨物施設で酷使される最後のロビタの運命は。二つの物語は、やがて意外な形で収束する。

 

・人工頭脳により、人間や生物がおかしく見え始め、ロボットが美しい女性に見えるようになる主人公。

・現在?と遠い未来を交互に描き、最終的に2つの物語がつながる。

AD2482(主人公) →AD3030(溶鉱炉自殺)→AD2484(犯人探しへ)→AD3009(AD3030)(子ども死去、ロビタ追放)→AD2484(中国へ脱出、オリジナルロビタ誕生)→AD2917(ロビタ普及)→AD3344(ロビタ発見、未来編へ)

・1体のロビタが子ども殺人幇助?の疑いで訴えられ、農場すべてのロビタが破壊されることになったが、ロビタは初め1体からすべての兄弟が生まれており、地球にいたすべてのロビタが自殺することに。一方、月にいたロビタは自殺に加われず、自殺するのは自分が人間だからと思い、自分がロボットであることを否定するため、オーナーを殺害することに。

・レオナとチヒロはロビタになり、レオナの肉体にはボスの精神が入ることに。

・記憶を失った主人公。犯人かと思った日記の持ち主は、自分だった。ミステリ風。自分を殺せと命じた犯人は自分だった?(わけじゃないが)。

・この復活編は買ってもいいかもしれない。やはり未来のほうがおもしろい。

羽衣編