まほうのことば

小説の新人賞などに応募しています。本の話や創作の反省。黒田なぎさ

最後にして最初のアイドル

・つかれている 

最後にして最初のアイドル (ハヤカワ文庫JA)

最後にして最初のアイドル (ハヤカワ文庫JA)

 
伊藤計劃トリビュート2 (ハヤカワ文庫JA)

伊藤計劃トリビュート2 (ハヤカワ文庫JA)

 

  ・トリビュートの中に収録されていた『最後にして最初のアイドル』。
 2016年ハヤカワSFコンテスト特別賞、2017年 星雲賞(日本短編部門)受賞。

 

・文庫の表紙は全然関係ないというか、アイドルの話なのだが、序盤早々にぐちゃぐちゃの血みどろ臓器だらけSFになる。下手をするとアイドル要素より臓器要素のほうが多い。

・臓器だらけになるまで、序盤のアイドル生活は良かった。別に後半がダメというわけではなく、序盤のほうがストンストン心に来た。あまり序盤と後半部分がつながってない感があった。

・あらすじは「アイドルになりたかった女の子が、形を変えながら、未来永劫生き続けて、人類が絶滅しても地球が滅びてもアイドルになろうとする」話で、そんなに真新しいあらすじでもない(と思う)。過去に誰かが考えていたとしてもおかしくない。ただそれを書ききったのが素晴らしいし、イメージを具現化できたところがすごい。「何が起きてもアイドルになる」の「何が起きても」の部分が、第1段階から第7段階くらいある。もっと面白くしたいという気概が伝わってくる。これが良いところ。

・強いて言うなら、前半と後半があまりつながってないように見え、後半になると友達もあまり出てこない。またアイドルとファンの関係がいまいち見えてこないので、前半にファンが出てくるともっと良かった感じある。

 

 

・タイトルの元ネタはこれなのだろうか。

最後にして最初の人類

最後にして最初の人類