まほうのことば

小説の新人賞などに応募しています。本の話や創作の反省。黒田なぎさ

小説の長さ別のメモと考察

・長さの話のメモ書き。原稿用紙での区分けは個人の主観。文字数→用紙枚数換算は『文字数× 1.2 ÷ 400』。


 一般的な分け方 → 短編:200枚未満、中編:200~300枚、長編:300枚以上。(どう考えても50枚と150枚を同じカテゴリにしているのはざっくりしすぎのような気がする。普通に考えたら、少ない枚数ほどカテゴリが細分化されて、長くなるほど大ざっぱになるのではないか)

 

超短編(掌編):原稿用紙 3枚~ 15枚、1,000~ 6,000字、執筆期間:??
→ いきなりあまり書いたことがない。1シーン(ひとつの場所)しかないやつもあり、設定とかもあまり盛り込めない。アイデアが最も重視されるイメージで、登場人物は1~3人くらい
例:『羅生門』(5,700字:17枚)、『ボッコちゃん』(1984字:6枚)
ショートショート大賞(15枚以内)、時空モノガタリ(2,000字小説コンテスト)

 

短編 :原稿用紙 20~ 40枚前後、10,000文字程度、執筆期間:20日くらい
→ 最後に1オチあればいい感じ。全体の 3分の 2はオチのための助走のようなもの。シーンは複数あり、ジャンプの読み切りマンガみたいなイメージ。ミステリだったら「事件」→ 「調査」→「解決」。設定は結構もりこめる。まだまだアイデア重視
 登場人物は、脇役含めて1~4人くらい。人名が5つ以上あるとしんどい気がする。
例:『山月記』(8900文字:26枚程度)、星新一賞(10,000字以内)

 

長編:原稿用紙 300枚以上、10万文字以上、執筆期間:3 ~ 10カ月
→ 長編の新人賞がこれくらいか、それ以上。自分はライトノベル1冊のイメージしか持っていない……。つまり章立ての連作短編で、『第1話 謎の転校生!?』『第2話 なぞの組織がやってきた!』みたいなイメージで、全部で6話くらい。だいたい3、4話くらいで「転」がくる
 アイデアも大事だけど、序盤に盛り上がりがあっても、途中で気を抜くとかなりダレてくる。(映画と似ていて、途中はねむくなる)。最近はどんどん序盤重視になってきて、最初のシーンでどれだけ読者を引き付けられるかが重要になってきている。

 

★ 登場人物の過去編とか入れても足りる。(いいか悪いかは別として)。世界設定を語り始めても入る。キャラは脇役入れて8人~いっぱい
 それ以外の、章立てじゃない、恋愛小説とかミステリ系のプロットは本当にわからない。ミステリだったら大きな事件があって、真ん中らへんで3人くらい死ぬかな? くらいの雑さ。
例:『人間失格』(70,000文字:210枚)『坊っちゃん』(10万文字:300枚)


中編 :原稿用紙 60~150枚、30,000文字以上、執筆期間:1~3カ月
→ いちばんわからない範囲。本として出版される場合、芥川賞なら『中編+短編』で出版されるイメージ。1つのオチだと中盤がダレるし、かと言って世界設定とかをドカドカ盛り込めるわけではない。(どなたかプロ作家さんも難しいと言っていた気がする)。たとえば主人公が異世界に飛んでしまう物語で、100枚以内に、異世界に行って問題解決して帰ってくることはできるのかしら。

 

 登場人物は、脇役含めて5~10名? メインキャラなら4人くらいで回せるかも。1人を徹底的に深める場合もあるが、話し相手くらいはいる。
★ 例:芥川賞候補作品はだいたい100~200枚。『スクラップアンドビルド』『火花』『コンビニ人間』などなど。 電撃大賞(短編):40~100枚、坊っちゃん文学賞:80~100枚、創元SF短編賞:40~100枚

 

・がんばって好きな小説のプロットを分析する。(起承転結のそれぞれのなかに起承転結があるよ等の理論があるけど、納得しないと使えない。)枚数の規定がある新人賞作品だと、枚数がだいたいわかるのでべんり。加筆されている場合もある。やはり1・2・3と章が分かれていると分析しやすい。

 

※中編考察
1~3話くらいでいける? → 『序論・本論・結論』『序破急
 助走がとても長い短編と考えるか、長編を圧縮したようなものと考えるか。
 映像で言うところの1時間ドラマ・アニメくらい?