よるときり
★風邪がかんぜんになおらず。かぜだけに。
★ 風邪のあいだに読んだ。
- 作者: ヴィクトール・E・フランクル,池田香代子
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2002/11/06
- メディア: 単行本
- 購入: 48人 クリック: 398回
- この商品を含むブログ (371件) を見る
- 作者: V.E.フランクル,霜山徳爾
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1985/01/22
- メディア: 単行本
- 購入: 11人 クリック: 101回
- この商品を含むブログ (121件) を見る
★ずっと読まなきゃなっと思っていたけど。
名作を読むタイミング、読む好機というかやるきって大事。
名著。アウシュビッツ(にいたときは短いらしいけど、数年の過酷な労働)を生き残った心理学者の記録。
上が新版、下が旧版。フランクル自体が改訳をして改訂版?を出してもいる。旧版には70ページほどの強制収容所について『解説』がある。(これがわりと生々しくて、収容者の殺す方法をぜんぶ細かく書いている。薬による人体実験も。)新版にはない。
気になって両方買っちゃった。ぺろ
★ 気になったところ
・過酷なところにいると、人間は感情がどんどん鈍麻する。
・人間の環境の適応能力ははんぱない。逆に、環境によってどんなにおかしい精神状態にもなる。ふつうでは考えられないような精神。監禁とか奴隷
・お気に入りの人には、食事のスープをだすとき、すくいおたまを鍋の底につっこんでやる=具をたくさん入れて出してやる。この表現すこ。
・「これから移送される先の収容所には、ガス室とか焼却炉がないらしい」と知ったときの被収容者たちの反応「よっしゃああああ!」
・どんなにつらいときでも好きな人のことを想い浮かべるとなんとかなる
・楽しい夢をみたあとの朝がしぬほどつらい。牢獄と労働。
・収容所では、クリスマスや新年あたりで死ぬ人が多かった。環境に絶望したからではないかと思われる。
・収容所から解放されたあと、被収容者たちは多少の罪をばんばん犯しちゃう。畑を踏んだり。「俺たちは過酷なことをやってきたんだからこれくらい許されるだろ」という心理。なんか好き。