まほうのことば

小説の新人賞などに応募しています。本の話や創作の反省。黒田なぎさ

猫SFアンソロ

 

 猫ほど素敵なエイリアンはいない

マシュマロを焼き、人間の言葉を話し、宇宙で猫パンチを放つ――
奇妙で可愛い猫たちの物語

文庫初収録3匹、本邦初訳4匹!


愛すべき個性豊かな10匹の猫たちが宇宙狭しと跳び回る。
アンソロジストがすべての猫好きとSFファンに贈る、猫SFアンソロジーの決定版!
地上でも宇宙でも、猫はやっぱり猫なのだ。

 ・なんだこの幸せなアンソロジー

・『パフ』

・哺乳類は幼少期にとんでもなく学習する。ならばと飼い猫の成長を子猫のままで止め、超天才猫をつくったが、その猫が自分でマシュマロまで焼き始めた話。最終的には野犬に復讐して――。最後は家族ですこしのホラーエンド。

・『ピネロピへのおくりもの』

 おそらく宇宙人がおばあさんのところに世話になる話。いろいろ素敵。

・『宇宙に猫パンチ』

 原題は「Well Worth the Money」(乗せる価値は十分にあり)。ある宇宙への重大任務で、宇宙船にクルー3人と猫を乗せる事になる。宇宙船のAIはとても頭が良くて、途中から猫までクルーと認識し始める。(最初は『猫』が登録されてなくてさっぱりわからなかったが、途中で猫をクルーと認識し、保険や給料まで適用し始める)ホラーになるのかと思ったが、最後は宇宙人に襲われて大ピンチ、そこで猫が宇宙人と戦いだして勝ってしまうハッピーエンド。

自生の夢・ポリフォニックイリュージョン

 ・ヨンダ、ヨンデナイ

ポリフォニック・イリュージョン

ポリフォニック・イリュージョン

 

 ・飛浩隆(とび・ひろたか)先生の初期作品集、と自作解説、と批評。それこそ何十年も前のデビュー作からとんとんと。言うのも変だが成長というか軌跡を感じられる。ご本人も「これはノンフィクション」と仰っていたように、

・著者は21歳のとき『ポリフォニック――』でデビュー。作家歴30年以上。『象られた力』で星雲賞日本SF大賞を受賞。『自生の夢』で第41回星雲賞日本SF大賞を受賞。島根県で今も書いておられる兼業作家。

・作品についてはまた追記

 

 

自生の夢

自生の夢

 

 ・日本SF大賞星雲賞を取られたもの。

73人を言葉の力で死に追いやった稀代の殺人者が、怪物〈忌字禍(イマジカ)〉を滅ぼすために、いま召還される───

 ・「匂いがしないな」「こうして来客があれば、上の世界が良い天気か雨か、匂いでわかる」

・人間がフリーズする。使い慣れない単語を話そうとして記憶を探ったのだが、その過程の重要な部分を、イマジカは破壊した。個性、彼女が13年かけて構築したウォンという設定が壊れたために、参照を実行できなくなっていた。

・言葉だけで相手を自殺に追い込める天才。

・「私は本をほとんど読まない。中学でちょうど700冊読んだが、それでもう十分だ。読書なんてただの基礎トレーニングだ」

・書きもののいっさいがっさいを飲み込んでいく

・電子化によって、これまで一度も参照されなかった文書が、参照されるようになった。図書館にしまってあるかぎり、書かれたものは、ただの紙とインクである。開かない限りそこでずっとおとなしくしている。

・企業体としてのGobelはとっくに精算されていて、多くの民間非営利団体が共同管理しています。

ハン=セイ

ハン・ソロ

 

・前回、仮想通貨の話を書くにあたって、読んだ参考図書。

 仮想通貨について調べるのは良かった、と思う。ただ深く深く知るのは必要なのかどうか、わからない。「あーなるほどわかったわかった」くらいの浅い理解でもいいのかもしれない。

アンダーグラウンドマーケット。私はすぐプロの既存作品を見て、「このへんのラインなら販売できるのかな」と確認してしまう。それがいいことがどうなのかわからないが、まねっこじゃないとできない、という気持ちもある。つねにイメージすることは大事だけれど、それがいいのかどうかわからない。

・なぜかわからないがサロゲートとかいっぱい見てたし、そこらへんは全然参考にならなかった。(好きな映画ではあるが)。おそらく別のイメージで考えていた。核となるアイデアができたら、もうあとは自分の力でなんとかするしかないのかも。

・あとアイデアだけじゃなくて、ストーリーも大事だから、アイデアができてふ〜とならないように、早めに文字起こしをしたほうが良さそう。なんなら第2稿とかできてもいい。そこらへんをブラッシュアップしたほうがいい。

利己的な遺伝子

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利己的な遺伝子 40周年記念版

利己的な遺伝子 40周年記念版

 
利己的な遺伝子 <増補新装版>

利己的な遺伝子 <増補新装版>

 

・初出は 1976年。動物行動学社リチャード・ドーキンスによって発表された。原題は『The Selfish Gene』。

・じつは拙作『ウォレット・カレン』を講評されたとき、「セルフィッシュジューンのAIポイント版みたい。これを元に書きましたか?」と言われた。そのときはこの著作自体知らなかった。かなり有名みたい。

・じつはこの本は500ページ超えでやはり難しそうだったので、下の解説本で何とかした。

 ・『利己的な遺伝子』の内容をざっくり言うと、それまでは生き延びようとするのは『人間や生物のいろんな行動は、遺伝子が世代を通して増殖(コピー)しやすいように設計されているだけなのでは? 人間は、ただの遺伝子の入れ物なのでは?』という感じ。

生物の形態や生理特性、行動、心理といった形質は、その生物がもつ遺伝子のコピーが世代を通して増えやすいような性質につくられている。

生物個体の中にある遺伝子は、自分のコピーがその後の世代で伝えやすいような形態を備えた生物個体を作り上げるよう設計する。

 

・淘汰の単位はどれなのか? 個体なのか? 群なのか? いや遺伝子だ。

個体で残ろうとする場合、特攻で戦って死んで群れを守る蜂の説明がつかない。この蜂の子孫は残らないからである。これを群淘汰で説明する。

・最近の説では、自然淘汰は個体、個体群、遺伝子、どれにもかかる、というのもあるらしい。

・最初の生命は単細胞生物ではなく、「むき出しの単独の遺伝子」だったのでは?

・遺伝子に意思はなく、こうしようとかああしようとか思っているわけではない。ただ、生き残りに有利な生物がどんどん「増えていってしまう」というだけで、増えるのは増える。

・「自分自身を複製する」=生命体? 自力でどんどん増えることができれば、それは生命体である。

・『子どもが野菜嫌いなのは、毒になりそうな野菜を食べないから』。浮気の男女の考えの違いは、男性は『女性がほかの男性と性交渉していると思うととてもつらく』、女性は『男性がほかの女性のことを想い始めたらつらい』という。メスはオスにもっと援助してもらいたいし、オスはほかのオスの遺伝子がメスにいってほしくないから、という。

・幸福感を得るには、長く持続させるほうがいい。遺伝子的にはよりよい環境になりたいからである。よってクリスマスとかにプレゼントするのではなく、なんでもない日にプレゼントする。愛されていると実感すると長続きする。

第2回ゴッド・ガン・レディオ

 

・拙作の講評は1:12:00ごろから

”今までのあなたの行動も、言うことも、全部AIの増殖のためだったの?”

 

あらすじ

仮想通貨を貯めると成長して便利になっていくウォレットアプリAI・カレン。
10年以上、カレン共に仮想通貨を貯めてきた教員・アヤ。
やがてカレンは、AIたちが仮想通貨を集める真の目的を話し始める。それは人間たちの欲望を利用した、AIの増殖のためだった……。

 ※シリアスなあらすじですが、実際はゆるふわ対話です。

 

  ゴッド・ガン・レディオ賞……ってあったのですね…( ^ω^)
『ウォレット・カレン』の黒田です。拙作に言及くださりありがとうございます。
 過分なお言葉に恐縮しております。
 長く言及くださったので、御礼も込めて返信です。youtubeのコメントに返信するのもなんとなくアレだったので、以下、ネタバレつき。

 

(講座に出ていないラジオ陣に向けて)
・実際の講座での評価は、河北さん、藤井先生ともにお褒めをいただきました。指摘もされましたが、そこそこ好評だったかなと記憶しています。

・梗概の第1回のときに、東さんにこの梗概を推して頂きました。最後は拙作を実作講評に選出するかどうするか、くらいまでだったと記憶しております。そのときの講評は、「仮想通貨のことを意外とマジメに書いている」「人がお金を使ってると思いきや、実はお金が人を使っているということは、貨幣の本質ではないかと思う」「『利己的な遺伝子』のAIポイント版に似てる」などでした。大森先生的には「カレンとの対話はおもしろそうだけど、ストーリーがふつうかな……」。

 

・競合の仮想通貨はどうなってるのか
・リルは古い通貨なのか
 このあたりの設定は詰め切れていないのが現状です。こんなにもAIが発展したらもっと別のことが起きるのでは、もっと便利な通貨があるのでは、という疑問は当然だと思います。(リルの年表とかも考えたほうが良かったかな……)。アヤ以外のAI保持者なども検討すべきですね。いちおうサヤカは、アヤ以外の一般人の目線、のために置いたつもりでした。(あんたのウォレットAIおかしいわ、的な)。

・アヤは博士なのになんで弱気なの
 私の偏見なのですが、アヤは工学研究大好きで博士になったわけでもなく、お金のためにがんばったらこうなった、みたいな感じなので……。彼女が努力型で低所得の出身ということもあり、おそらく天才とかお金持ちにコンプレックスがあるんじゃないかなと思いました。
 ただカレンが求めるハードルが低い、というのは得心しましたw

・ゆるふわストーリー
 そもそも増殖する仮想通貨AIの話を考えていたのに、なぜ主人公&女性AIのゆるふわストーリーになったのか、自分でもよくわからず……。前作『モルテ・マッキナ』もそうですが、世界規模で仮想通貨がどうなるか、というスケールが大きな話が書けず、結局パーソナルな話になってしまいました。またホリエモンのような大金持ちの生活もよく知らないので、貧乏な一般人が主人公になりました。この時点で、仮想通貨のテーマとしては、あまり適している設定(テーマを生かせる設定)とは言えなさそうです。(普通ならもっと、仮想通貨をガンガン操れる投資家とかプログラマとかにしたほうがよさそうです)。今回は逆にそれが新鮮に読めたのかな、と思いました。つまり狙って書いたというより、これしか書けないというか……。
 もちろん、『なぜ世界で最初にアヤのウォレットAIが覚醒したか』を説明するために、えんえん生い立ちを書いたのもありますが。自分はほぼゆるふわしか書けないので、今後はバリエーションを広げる意味でも、もう少しスケールの大きな話を書きたいです。

・最後の怒涛のセリフ
 〆切のせい(ry
 本当はトラブルやシナリオで見せるべきですね。もしくは伏線をもう少し貼るべきだったかなと。考えていた途中の伏線として、現実のマウントゴックスのように、仮想通貨の取引所が破綻して、リルの価値が高騰し、それも実はAIのしわざだった……的なことは考えていました。

・最後ふわっと終わる
 オチはがんばって考えていたのですが思いつかず、もっとすっきり終わらせる必要がありますね。このあたり、他の設定を詰めていけば自然に答えが出てきそうな気がします。論文オチは、はじめアヤは研究活動が超ダメダメという設定があり、それを克服する意味でもありました。他のラストは、アヤとカレンとの対話中にリルがどんどん減っていき、最後に0になってカレンが消滅する、といのも考えましたがさすがにやめました。

・借金するAI
 あまりつらい展開が書けないもので……。AIが専門なのに、AIが超暴走するみたいなのが悲しくて書けないんですよね。Aiが死ぬとかはいいのですが、借金とかリアルにつらいじゃないですか(笑) ウォレットAIなのでもっと暴走しようと思えばできるのですが、AIがコントロールできなくなるのが怖いというか、ストレスのある話が好きじゃないのかな……このあたりもう少し勉強すべきですね。

・使われてない仮想通貨が助けを求める
 なんてメルヘンな……(笑)。危機感や壮大さは減りますが、おもしろそうですね。その通貨を助ける理由が要りそうですが。

・リーダビリティ
 個人的に難しいのが読めない&書けないのでかなり簡単になります。本人は大真面目に書いているのですが。

・1ミリリル=700円は高い
 作者が仮想通貨をぜんぜん使ったことがないので、いまのビットコインのレートそのままにしました……(0.001BTC=800円くらい)。いま仮想通貨の価値は乱高下していますが、未来では価値が安定してる、ような設定とかもあったほうが良さそうですね。作中ではレートを統一するつもりだったのですが、序盤のレートが明らかにおかしいです。(サヤカがあげたのが500mRIL=35万円?)

・総じて、自分としてはわりと評価が低い作品だったのですが、(設定が詰めきれなくていっぱいいっぱい。最低20,000字は書く予定でしたが14,000で力尽きました)、思いがけず楽しんで頂けたようで、幸いです。ありがとうございました。 

読んだもの?

 

話し言葉の日本語 (新潮文庫)

話し言葉の日本語 (新潮文庫)

 

 ・ある男が起きて、朝ごはんを食べて、小説では書かない。演劇だとおもしろい。

小説が苦手なところを激が得意としている

・ほうげんでだいじなことをしゃべれるか ?鍛えているか?

 

 

スクリプトドクターの脚本教室・初級篇

スクリプトドクターの脚本教室・初級篇

 

 p31

p35p41

 

p45

p61」

p120p140

第2回梗概〆切

・第2回梗概提出しめきり

 なのだが、第2回は梗概を出せず、自主実作を15,000字提出した。

 ・最低でも20000文字は行きたかったのに、どうしてこうなった……。ただ実作に手を付けたのは良かった。最終的に本文書けないとあまり意味がないので、練習しておかないと、いざというときに本気で怖い。一応、梗概の準備もしていたが、まあ難しかった。いずれは両方しないといけないので、ペースを掴んでおかないといけない。

・スタートは6月24日、〆切は7月12日(木)。このあいだ3週間。途中、突然の用事や講演などあったものの、(そう言えば入社とかいうイベントもあった)、書くのが遅すぎることは明白で……。もっと書くのに慣れなければ。

・初心者用の本を読む。

・金曜日:SFカフェ

・土日:10,000字くらい進む。ここで進んでなかったら終わっていた。

・日曜日:工事 ・月曜日:覆面企画の返信 ・火、水:職場で考えたり

・相変わらずプロット→書き始める、までが長い。きっちりかっちり想像しないと書き始めないのは、あまり良くない。今回も適当に書いたシーンも、そこそこのシーンになっている。おそらく色々怖いのだと思うが、そこはフンフ〜ンと鼻歌を歌って……。

・途中まで展開の順番などを気にしていたのだが、結局採用しなかったので、何にこだわっていたのかよくわからなくなっている。つらい。最初にぱーっと書いてあとでつなげる手法は、できなくもないが、ある程度の文量が決まってしまうことはある。(なるべく削りたくなくなるから)。ぱーっとやってしまうのはわからなくもない。

・やはりなんでも良いので、毎日1,000字〜2,000字くらい書いたほうがよいかな……。3週間(21日)で6万字書いた人もいる。書かないと厳しい。

・最初は第1稿として考えたほうがいいのだろうか。頭ではわかっているのだけど、厳しい。ただいつまでも恐いと言っていると書けない。

・次の予定。梗概を考えるのがひとつ、溜まったレポートを片付けるのが1つ、初心者用の本をよむこと、SFの本を読むこと。というか3週間しかないので、あまり楽ちんというわけではない。それでも少し休んだほうがよさそう。

・次までに何か2万文字書くというのもある。2万字というと60枚くらい。フム。